2020/12/21

GLEN CLYDE SOCK CLUB TOKYO【サイズや柄の豊富さが欧米人を中心にヒット】

外国人旅行者数が増加を続ける中、インバウンド需要を確実に取り込むことは、観光産業にとってますます重要になっています。
都市の観光関連事業者におけるインバウンド対応の好事例をシリーズで掲載します。

Success Point

接客・接遇

外国人旅行者の習慣や趣向に合わせた品揃えやサービスなどのほかは、普段通りのおもてなしが喜ばれています。

多言語対応

多言語メニューや価格表などを用意したり、AI通訳機を活用することで、円滑なコミュニケーションを図ります。

集客・プロモーション

外国人旅行者の口コミサイトへの投稿を促すような工夫や、ツアー会社を活用して団体旅行者を取り込むといった対策が効果的です。

免税・キャッシュレス

免税対応を行ったり、クレジットカードやモバイル決済に対応することが外国人旅行者の消費を促します。

名称 GLEN CLYDE SOCK CLUB TOKYO
業種 小売
住所 東京都台東区上野5-9-23 2k540 Aki-Oka Artisan
URL https://glen-clyde.com

会社設立時から海外を意識した自社ブランドで靴下のみを展開する「GLEN CLYDE」。平成29年に初の実店舗を御徒町に出店し、外国人客で賑わっている。培ったノウハウをどう活かしているかを代表の橋本満さんに伺った。

多言語対応

ターゲットを絞り、コツコツと英語でSNS発信
社員11人でデザイン、営業、サイト運営、接客まで

地道に積み上げ獲得したファンは強い

「GLEN CLYDE」の商品の約85%は輸出で、主な流通ルートは、ドル表示の英語サイトによるオンラインショップで、欧米向け量販やブランド提携も行う。「サイト作成から運営まで自社で行い、輸出時にも代理店を通さず、海外の展示会にも自分たちで赴く。根津の会社から世界中に靴下を送っています」と橋本さん。

そんな「GLEN CLYDE」が一昨年、御徒町の「2k540」に初の実店舗を出した。もともと海外向けの商材のため外国人客が多いのは当然かもしれないが、ファンがわざわざ足を運ぶまでにブランド名を浸透させた裏には、コツコツとした積み重ねがあった。「インスタグラムは初めから英語で発信しています。週1回のアップを9年間続け、現在のフォロワーは3万人強。主に英語圏が多く、台湾の方もいます」。

インフルエンサーや派手な宣伝による一過性のものではなく、SNSの口コミで地道に築いたファンは簡単には離れない。世界の民族がまとう衣装をイメージの源とした自社ブランド「CHUP(チュプ)」は特に人気だ。「こんな配色は自国ではできない、いつ見ても新鮮という感想をよく聞きます」。はっきりした四季がもたらす日本人ならではの色彩感覚が受けているようだ。

日々の接客の中で培う英語で
外国人客の対応もスムーズ

特に欧米人にはカラフルな柄物が人気。
アメリカ人にはウールの商品が好評

「GLEN CLYDE SOCK CLUB TOKYO」における
外国人客の平均購入点数と全体に占める
外国人客の割合

免税・キャッシュレス

サイズ展開を広げて買いやすさに拍車をかける
気に入ったらどれでも買える、が人気の秘密

男女を分けずどれでも買える棚づくり

店頭に掲示するブランド紹介文に英語を併記するほか、サイズチャートもUS(メンズ/ウィメンズ)、UK、EU、JPで表示してありわかりやすい。S、Mに加え、Lサイズを設けた商品もあり、大きなサイズを求める外国人客も探しやすくなっている。また、伸縮性を高めたサイズフリーのラインも喜ばれている。「サイズを気にせず好きなデザインをご購入いただけるので、お土産にもしやすい」。

素材調達、デザイン、縫製のすべてを日本で行っている“Made In Japan”の靴下は存在感があり、丈夫で履きやすいが、市中の価格帯に比べ高額にも思える。だが、海外での同ブランドのクルーソックスの平均販売価格は30ドル前後(およそ3,200円)であり、日本の直営店で2,000円から買えるとなると、複数購入は珍しくなく、中には20足購入した外国人客もいたほど。

とはいえ、「日本の消費税率10%はインバウンドに厳しい現実」と橋本さんは感じ免税店に。カメラ画像でパスポート情報が簡単に読み取れるレジを設置した。来年にはアメリカ・ポートランドに支社を設立予定。商材は靴下一本で絞り、その販路を様々に切り拓いている。

ブランドコンセプトは日本語と英語で併記し、目線の高さに表示

22.5〜30cmとサイズも豊富。伸びる「SLUCKS」はサイズフリー


Another Eye 外国人旅行者に聞きました!

オーストラリアから来日したご夫婦

息子のサイズはわからないけどサイズフリーもあるから安心!

オーストラリアからロング・バケーションで来日したご夫婦。「日本に2週間滞在します。昨日到着しましたが、日本製の商品が買える個性的な小さなお店がたくさん集まっているとインターネットで知り、すぐこちらに来ました。ここの靴下は品質が良さそうですね。手触りがいいし、色も素敵。価格もお手頃なので、自分たち用と、サイズフリーの靴下は息子たちに買っていこうと思います」と、うれしそうに話してくれた。


ここがポイント!

point 01

SNSを地道に更新しブランドの固定ファンを獲得

point 02

サイズやデザインなど、どの国の人にも響く商品展開

point 03

社員11人でデザイン、営業、サイト運営、接客まで

出典:東京インバウンド好事例集/東京都産業労働局