2020/12/29

「グレゴリー原宿店」【免税システムの導入と電子化への移行で、作業の効率化をスムースに実現】

1977年にアメリカで創業されたグレゴリーは、アウトドアのカテゴリーをベースにバッグ全般を製造販売している人気ブランド。原宿店はその土地柄から、若者はもちろん外国人観光客も多く来店し、賑わっています。そこで今回は店長の工藤健さんにご登場いただき、免税手続きの電子化に至る経緯をお伺いしました。

原宿店・店長の工藤健さん

-インバウンドの状況についてお聞かせください。

工藤さん:グレゴリーは世界規模で展開しているブランドですが、とりわけアジア地域で人気が高く、当店においても主に中国、次いでマレーシアや韓国からのお客様が多い状況です。特にマレーシアをはじめとする東南アジアは品揃え豊富な大型店舗が少ないため、ご来店いただくと、一度にたくさんご購入いただく傾向にあります。ちなみに外国からのお客様には、日本限定モデルがよく売れており、なかでもポーチやウエストバッグなどの小型商品は、日本が最も種類が多いため人気も高いです。また、海外よりも日本の免税店のほうが2割ほど安く購入できるため、皆さんから喜んでいただいています。

-免税制度を導入した当初は、どのようなご苦労がありましたか?

工藤さん:2016年に国内初の直営店舗としてオープンした原宿店ですが、もともと外国人観光客が多い土地柄のため、最初から免税店としてスタートしました。しかし当初は自力で免税手続きを行っていたため、お客様一人ひとりに対して、手書きで購入記録票を作成したり、割印を押したりと、時間や手間が非常にかかってしまい、団体のお客様がご来店したときなどは、レジ前に大行列ができることも珍しくありませんでした。なかには行列を目にして、何も買わずに帰ってしまうお客様もいたほどです。また作業が煩雑になってしまい、記入ミスや計算ミス、お店で保管する帳票をお客様へ渡してしまうなど、ヒューマンエラーが起こることもありました。こうしてオープンしてからしばらくの間は、免税手続き自体がお客様にとっても、また我々スタッフにとっても大きな負担になっていたのです。

-そうした手続き上の課題はどのように解決されたのでしょうか?

工藤さん:数年間の取組によってスタッフの経験値が少しずつ向上していったということもありますが、劇的に変わったのは、やはり免税システムを導入してからです。パスポートを専用機器で読み取って、あとは必要事項をパソコンに入力するだけなので、手書きする必要がなくなり、作業が飛躍的に簡素化しました。またそれに伴い、お客様の待ち時間も大幅に短縮されました。それまで混雑時の会計処理は、日本人のお客様と免税品を購入するお客様とを分けて対応していたのですが、システム導入後は同時に同じレジで行えるようになりました。そして一番の課題だったヒューマンエラーに関しても、ほとんどなくなりました。

-免税システムの導入によって、その他にどのようなメリットがありましたか?

工藤さん:手書きで対応していた頃と比べて、免税売上高が5%ほど上がっていました。これは作業効率が上がったことで、従来のような行列がなくなり、買わずに帰られてしまうお客様が減ったことが大きな要因でしょう。またパスポートという大事な個人情報をお預かりするため、手続きに時間がかかっていた頃は、お客様に少なからず不安を与えてしまっていましたが、手続きの時間が短縮したことで、お客様の安心感につながり、ストレスなくお買い物していただけるようになったと思います。

店前にはTAX-Freeと分かる手書きの看板を設置

店内数ヵ所に設置されている免税告知サイン

外国人観光客に人気の小型アイテム

電子化によってレジ周りの省スペース化が実現

-免税手続きの電子化が始まりましたが、店舗ではどのような準備をされましたか?

工藤さん:手書きの時代から、免税システムの導入、そして電子化へと、ここまで段階的に移行してきましたが、免税システムの提供会社の丁寧なサポートもあって非常にスムースに準備ができました。私たちにとってはとても心強かったです。電子化に関する新しいマニュアルをご提供いただき、店舗スタッフ全員に共有した他、わからないことがあればその都度、24時間のコールセンターで対応していただけるので、不安を感じることもまったくありませんでした。

-電子化によって、作業効率はさらに改善されましたか?

工藤さん:より簡素化されました。まずPOSレジがタブレットに変更となり、免税システムに関してもタブレット版に変更することで、レジ周りが省スペースになったことと、タブレット版の免税システムではカメラを使用してパスポートを読み取ることで、よりスピーディに正確に情報収集できるようになりました。さらに電子化で手続きが完全にペーパーレスになったため、プリンターもレジ周りに置いておく必要がなくなり、省スペース化にもつながっています。タブレットの導入、ペーパーレス、省スペース化によって、煩雑な作業は消え、ヒューマンエラーも今のところ0件です。

-今後の展望や課題をお聞かせください。

工藤さん:システムの面では体制が整いましたが、一方でコミュニケーションの面では、まだまだ課題があると感じています。特に英語を中心とした語学に関しては、店舗全体でレベルアップする必要があるでしょう。また英語や中国語のポップを作成するなど、もう一歩踏み込んだ工夫も行い、お客様とよりスムースにコミュニケーションが取れる店づくりをしていきたいと思っています。

丁寧な説明・接客を心掛ける工藤さん

インタビューに答える工藤さん

草木の自然を感じる広々とした店内

手指消毒も設置し安心安全な取組を実践