2021/3/12

「グランデュオ」【コスト削減、生産性向上など、免税手続きの電子化は多くの効果をもたらした】

JR立川駅とJR蒲田駅に直結する大型商業施設・グランデュオは、時代や地域のニーズに合わせた多彩な店舗・商品を提供し、日々多くのお客様で賑わっています。近年は外国人観光客の増加に伴い、免税店としても売上げを伸ばしており、昨年4月にはいち早く免税手続きの電子化にも切り替えました。そこで今回は、運営会社であるジェイアール東日本商業開発株式会社・営業開発部の堀部香さんにご登場いただき、電子化までの経緯や効果などをお話いただきます。

ジェイアール東日本商業開発株式会社・営業開発部の堀部香さん

-店舗の概要やインバウンドの状況についてお聞かせください。

堀部さん:グランデュオは、立川と蒲田に店舗を持つ駅直結型の大型商業施設です。洋服から雑貨、食品、レストランまでありとあらゆるものを取り揃え、地域にお住まいの方々の幅広いライフスタイルにお応えしております。また近年はアジアを中心とした外国人のお客様も増えてきました。立川店には、都心での買い物に飽きたお客様や、高尾山帰りのお客様が立ち寄っていただくケースが多く、また蒲田店は羽田空港行きのバス停が店舗の目の前にあるため、帰国前の最後のお買い物にご活用いただくケースが多いです。外国人のお客様には、化粧品やバッグ、ハンカチなどの小物類の人気が高く、またお土産として子ども服をたくさん買ってくださるお客様もいらっしゃいます。

-いつ、どのような経緯で免税店になられたのでしょうか?

堀部さん:立川店は2018年6月から、蒲田店は2019年8月から免税制度を導入しました。いずれもインバウンド需要を見込んでのスタートです。また免税店になったのと同時に、免税システムも導入したため、免税手続きも最初からスムーズに行うことができました。グランデュオではおよそ半分の店舗が百貨店形態の契約(グランデュオが商品を仕入れて販売)をしており、それらの店舗に関しては免税手続きもインフォメーションカウンターでまとめて行っています。一方、その他の店舗に関しては免税制度を導入する・しないも含めて、各テナントの判断にお任せしている状況です。

-免税店になられた当初、苦労されたことはございましたか? またお客様へのご案内で工夫されたことなどがあればお聞かせください。

堀部さん:やはり最初に苦労したのは、スタッフへの周知です。免税システム提供会社さんのサポートのもと、インフォメーションカウンターのスタッフに免税システムの操作方法を説明したり、各店舗の店長を対象とした説明会を開いて、免税の知識やお客様への案内の仕方などを理解していただきました。一方、お客様に対しては、免税商品の案内やインフォメーションカウンターまでの館内地図が書かれたリーフレットを作成しました。各店舗に配布し、そこにレシートを挟んで、お客様にお渡しいただくようお願いしております。さらにカウンターには、免税店シンボルマークを目立つ場所に貼り出したり、スタッフやお客様が自由に使える携帯型翻訳機を置いたり、さらに観光庁が配布している多言語説明シート等を置くなど、お客様が迷わずスムーズに手続きができる工夫もしております。

桜をモチーフにしたハンカチなど日本らしい商品が人気

日本らしい食品もお土産として人気

日本各地の物産展も随時開催している

-免税手続きの電子化が始まりましたが、グランデュオさんではいち早く4月1日から切り替えられたそうですね。

堀部さん:電子化は私たち事業者にとってメリットしかないと伺っておりましたし、いずれは義務化もされますので、すぐに切り替えようという話になりました。事前準備に関しても、免税システムを導入したときと同様、カウンタースタッフや店舗の店長、弊社の社員などを集めて勉強会等を開催し、またわからないことがあったときや迷ったときには、免税システム提供会社さんのコールセンターに問い合わせれば、すぐに教えていただけますので、大きな混乱や負担もなく、とてもスムーズに電子化への移行ができました。

-実際に電子化に切り替えられて、どのような効果やメリットが得られましたか?

堀部さん:弊社では手数料をいただかず、消費税10%をすべてお客様にお返ししているため、その分、経費の削減が大きな課題になっていました。そうした中、電子化によって手続きがペーパーレスになり、紙代やインク代などのコストが大幅に削減できたことは、大きなメリットだったと思います。また、インフォメーションカウンターでは通常の案内業務も兼ねているため、これまでは仕事が煩雑になりがちだったのですが、電子化によって作業工程がシンプルになり、効率性が上がったことで、スタッフの負担も大幅に減りました。さらに免税手続きの時間が短縮できたことで、お客様へのご案内やポイントカードの発行、電話応対など、他の業務に割く時間が増え、インフォメーションカウンター全体の生産性も向上しています。一方で、お客様にとっても待ち時間が減るなどメリットは少なくありません。例えば今までは、パスポートに購入記録票をホチキスで留めることを敬遠されるお客様もいらっしゃったのですが、電子化によってそうした作業もなくなり、より気持ちよくお買い物していただけるようになりました。

-今後の課題や展望がございましたらお聞かせください。

堀部さん:実はまだAlipayやWeChatPayなど海外の電子決済に対応していないため、その点は喫緊の課題と捉え、対応できるよう着々と準備を進めています。またその一環として、免税システム会社から提供されたWeChatミニプログラムサービスを利用し、店舗のプロモーションを行うなど、インバウンド対策にも余念はありません。さらに中長期的には、契約形態に関わらず、グランデュオ館内のすべての店舗で販売しているすべての商品を、インフォメーションカウンターで免税手続きできるようにすることが目標です。

インフォメーション兼免税手続きカウンター

WeChatミニプログラムのポスター